JAMITハンズオンセミナー
(教育委員会企画)
ハンズオンセミナーでは,参加者自身のPCを用いて,医用画像解析および生成AI・基盤モデルの実践的な利用方法を学びます.Python仮想環境(venv)を用いた環境構築から始め,画像分類,領域分割,生成AI,Embedding,RAG(Retrieval-Augmented Generation),Vision Language Model(VLM)まで,現在の医療AI研究に必要な技術を実際に動かしながら習得します.
2026年度は,従来の深層学習による画像解析に加え,ローカル環境で動作する医療用大規模言語モデル(LLM)やVLMを利用したシステム構築を取り上げます.参加者は,各課題を通して,単一のAIモデルを利用するだけでなく,複数のAIモデルを連携させた医療AIシステムの構築方法を学びます.各課題は90分で実施します.興味のある課題を自由に受講できます.なお,事前に公開するセットアップ資料に従い,Python環境の構築を行ったPCをご持参ください.GPUは必須ではありませんが,一部課題ではGPU環境があると快適に実行できます.
課題 1
医療画像AI入門「画像分類と領域分割を体験する」
深層学習による画像分類および領域分割の基本的な流れを学びます.PyTorchを利用した環境を構築し,医用画像を題材として,学習済みモデルによる推論,学習結果の可視化,評価指標の確認を行います.実習では,画像分類とセグメンテーションの代表的な手法を体験し,医療AI研究で広く利用されている実験環境の構築方法を習得します.
主な内容
- Python仮想環境(venv)
- PyTorchの利用方法
- 画像分類
- 領域分割(Segmentation)
- 推論結果の可視化
- 評価指標の基礎
課題 2
ハンズオンセミナー・コンテスト「少数データ医療AIチャレンジ」
少数の学習データのみを利用して医用画像を解析するコンテストを実施します.参加者にはサンプルプログラムおよびデータセットを事前配布し,各自で工夫したアルゴリズムを用いて解析精度を競います.近年の医療AI研究では,大規模データだけでなく,少数症例から有用なモデルを構築する技術が重要となっています.本コンテストでは,限られたデータから高い性能を引き出す工夫を体験します.
主な内容
- 少数データ学習
- データ拡張
- 転移学習
- 評価指標(ROC,AUC)
- コンテスト形式による性能比較
課題 3
生成AIと医療用LLM「ローカルLLMサーバを構築してみよう」
近年注目されている大規模言語モデル(LLM)を,自身の研究環境で利用する方法を学びます.医療用LLMをローカル環境で動作させ,FastAPIを利用したAPIサーバを構築します.特にDGX Sparkを利用した構築を行い,参加者は,LLMを単独で利用するだけでなく,他のプログラムから利用可能なAIサービスとして公開する方法を体験します.
主な内容
- Hugging Faceの利用
- 医療用LLMの実行
- FastAPIによるAPI化
- PythonからのAPI利用
- 複数ユーザ利用のためのキュー処理
- ローカルAIサーバ構築
課題 4
医療AIエージェント入門「Embedding・RAG・VLMを連携した医療AIシステム」
単一のAIモデルを利用するだけでなく,複数のAIモデルを連携させることで,より高度な医療AIシステムを構築する方法を学びます.Embeddingモデルによる知識検索,RAGによる知識活用,VLMによる画像理解を組み合わせ,医療AIエージェントの基本構成を体験します.
主な内容
- テキストEmbedding
- 類似文書検索
- Retrieval-Augmented Generation(RAG)
- Vision Language Model(VLM)
- APIによるモデル連携
- 医療AIエージェントの設計
各回の予定(90分)
- 00:00〜00:05
- 達成目標の確認
- 00:05〜00:10
- デモ
- 00:10〜00:30
- 実行環境の確認
- 00:30〜00:50
- プログラム説明
- 00:50〜01:10
- 実習
- 01:10〜01:20
- 結果確認
- 01:20〜01:30
- 質疑応答・まとめ
ハンズオンセミナー・コンテスト
近年注目されている基盤モデルや生成AIの活用を見据えつつ,少数データを用いた医療AI開発を体験する「ハンズオンセミナー・コンテスト」を企画しました.参加対象は,最近深層学習や生成AIを利用した研究・実験を始めた初学者/初級者の個人またはグループです.サンプルプログラム,データセット,実行環境はハンズオンセミナーのウェブページで配布します.期間中に実施する「JAMIT2026ハンズオンセミナー・コンテスト」では,主催者が提供する医用画像データを用いて課題に取り組んでいただきます.参加者には限られた学習データを用いてモデル構築を行っていただき,評価用データに対する性能を競います.優秀な結果を収めた個人またはグループを表彰します.医療AI研究では,大規模データの活用だけでなく,限られた症例数から有用なモデルを構築する技術も重要です.本コンテストを通じて,データ拡張,転移学習,基盤モデルの利用など,実践的な工夫を体験していただきます.
詳細はハンズオンセミナーのウェブサイトをご覧ください.
開催形態・会場
ハンズオンセミナーは,会場内の1部屋を利用して対面形式で実施します.事前に公開するセットアップ資料および題材に基づき,セミナー開催までにご自身のPCへ環境構築を行ったうえで,当日ご持参ください.また,会場に持参したPCから,事前に準備した計算機やサーバへリモート接続できる環境を利用していただいても構いません.
2026年度は,Python仮想環境(venv)を利用したローカル実行環境を基本とします.一部の課題では,ローカルLLM,Embeddingモデル,VLMなどを利用した実験を行います.GPU搭載PCがあると快適に実行できますが,必須ではありません.また,一部課題では主催者が準備するサーバやクラウド環境,独自のWiFiを利用する場合があります.
会場内では無線LAN形式でEduroamによるネットワーク接続が利用可能となる予定です.ご自身でEduroamアカウントの確認および接続設定をお済ませください.PCの電源アダプターや必要な周辺機器,増設コンセント類は各自ご持参ください.
参加登録と注意
JAMIT2026大会ページに掲載するハンズオンセミナー参加申込ページより参加登録を行ってください.ハンズオンセミナーへの参加には,JAMIT2026大会への参加登録が必要です.課題によっては,ChatGPT,Googleアカウント,Hugging Faceアカウント等が必要となる場合があります.詳細は事前公開するセットアップ資料をご確認ください.
セットアップがうまくできない場合には,ハンズオンセミナー開始30分前から(会場開場後),会場にてセットアップ支援を実施します.
2026年度は,Pythonに標準で含まれる仮想環境機能である「venv」を利用します.また,一部課題ではFastAPIによるAIサーバ構築や,Embedding,RAG,Vision Language Model(VLM)などの基盤モデル活用も取り扱います.
事前に公開するセットアップ資料に従い,必要なソフトウェアやライブラリのインストールを行ってからご参加ください.
スケジュール
- 6月20日
- 参加登録開始
- 6月21日
- セットアップ資料の公開/コンテストサンプルプログラム・データの公開
- 6月28日
- セミナー資料の公開
- 7月6, 7日
- ハンズオンセミナー開催(大会2日目と3日目)
運営スタッフ
原,武史(岐阜大学),小田 昌宏(名古屋大学),河田 佳樹(徳島大学),中田 典生(東京慈恵医科大学),近藤 世範(新潟大学),畑中 裕司(大分大学)
協力
本セミナーは,コニカミノルタ科学技術振興財団および株式会社ジーデップ・アドバンスの支援を得て実施しています.
また,岐阜大学工学部,岐阜大学人工知能研究推進センター,東海国立大学機構
健康医療ライフデザイン統合研究教育拠点の協力で実施します.



